カオス

↑の『さらわれたい女』を映画化したもの。ちなみにロバート・デ・ニーロの製作でハリウッドでリメイクされるという話もあるらしい。実現したら新本格作家としては快挙だな。
さて、内容のほうですが、えー、あれですね。次の展開がわかっているサスペンスほどつまらないものはないですね。原作読んだばっかりで見るもんじゃありませんでした。失敗失敗。ラストで原作とすこーしばかり違う展開をする部分もあるものの、この部分が一番ぎこちなく、無理のあるものになってたりでなんともはや。たぶん誘拐される人妻と誘拐する便利屋の間に微妙な感情が芽生えるのを描きたかったのだろうけど、やはり説明不足かな。過剰に怖い演技をしてる中谷美紀にも問題があるかと。
ちょっと面白かったのは時系列のめちゃくちゃな並べ方で、たぶんこの手法によってサスペンス的な展開の二転三転っぷりを際立たせようという意図があったんだろうと思う。それが成功しているかどうかはわからないけど、少なくとも観客を翻弄することは出来たんじゃないかな。僕も原作読んでなかったら筋を把握できた自信がないもの。