13F(背景色でのネタバレ含)

原作がわりと古めのSFということで、映画のほうもそんな感じ。仮想世界に意識を送る装置を開発中の会社の社長が殺されて、ナンバー2の男がその死にまつわる謎を追う話なのだけど、この仮想世界ネタの扱い方がなんだか昔っぽい。特に物語中ほどで明かされる“意外な真実”なんてえらい古臭いネタだよな。でも伏線の張り方がちゃんとしてるので、綺麗に落としたな、と思える。まあ、見え見えではあるのだけど。
物語の展開に関わるSF的ルール設定をさりげなく観客に伝えるのが上手くいっていることもあって、ミステリ読みでも満足できそうな映画になってる気がする。あ、でもあの妙なハッピーエンド(?)はどうだろう。主人公が真の現実世界にまでは手が届かないまま終わってくれたほうが少なくとも僕の好みではあった。