Love Letter

ふーん。これが岩井俊二か。初めて見た。わりと普通なんですね。トレンディドラマでもこういうの見れるんじゃないかって気がするよ。最後の中山美穂の死んだ恋人への呼びかけはやりすぎでちょっと引くし。
でも全く面白くなかったかというとそんなことはなくて、回想シーンで描かれる主人公(の片方)の中学生活の描写の、思わずおぞけ立ってしまうくらいストレートなんだけど確かな強度を持った甘酸っぱさは良い。自転車置き場で暗い中ペダルを手で回してライト点けて、その灯りでテストの答え合わせをする、だの、自転車に乗ってたら彼が頭に紙袋をかぶせてきてキャー、だの、正視できん、甘酸っぱすぎる……。でも陳腐に堕してはいないんだよなあ。これはやはり思い入れのなせるわざか。ストレートでありながらベタな「必須イベント」みたいなのを流用してはいないところがいいのかも。演じる酒井美紀柏原崇の青春ドラマっぽさもいい方向に働いてる。あ、それときっちりフェチぃシーンもあるのがニクいですな。