害虫

かなり強い力を持った映画という感じ。攻撃力なのか、防御力なのか素早さなのかはわからんけど。音楽がナンバーガールで挿入歌の作詞・作曲が草野マサムネってあたりからしてわりとファッション的な受け入れられ方をされやすそうな映画だけど、そんな所に収まっちゃうようなものではないと思う。
ストーリーは冒頭の時点でかなり諦観してる中学生の女の子が最終的に悟りきっちゃうまでを描いた話って所か。誰にも甘えない、変に夢見てたりしない主人公がこの先も一人っきりで生きていくことを示すはっとするほどのラストが良い。あれは攻撃力高いなあ。主人公の女の子役の宮崎あおいって子は本当に「諦観してる美少女」的オーラを全身から放っていて、かなり凄い演技をしてるように思った。全体的にセリフの少ない静かな映画なのだけどこの子の佇まいを見てるだけで惹き付けられる。主人公に構ってくれるクラスメイト役の子も良い感じ。
しかし主人公が小学生のとき関係を持った「先生」の役が田辺誠一じゃあときめかないなあ。もっとおじさんじゃなきゃ。