寺山修司『はだしの恋唄』

うはーしかし寺山のこーゆーのはほんとツボです。感傷的で寂しんぼでさあ。この童話集(?)に収録されてるのはほんのスケッチ程度の手慰みに書いた、みたいなのが多いのだけど、それでも十分胸がときめくんだから困ったものだ。
特に心の涙腺が緩んだ(実際の涙腺はめったなことじゃ緩んでくれないのでこういう表現に)のは「堕ちた天使」と「霧に全部話した」。いやあもう笑えるくらい想いがすれ違ってます。一人残らず恋してるしね!そして全ては幻のように消え去るのだー、と。「霧に全部話した」の顔を失くした似顔絵描きさんのことを思うともう……だめだー、自分。
「わからない。だけど、きみのことばはぼくの重さになってくれる」ってセリフとかね……。うわー……。