枕カバーに波紋を埋める

『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』と『サイン』を見た。
『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』はアクション映画かと思って見たら、死の宣告を受けた男二人が車を盗んで海を見に行く話だった。ベタベタで臭い話だった気がするがそれはそれでいい。むしろユーモアを演出しようとして失敗してるところとか、スタイリッシュな感じを演出しようとして失敗してるところとかがあるように思えるのが良くない。あと、ギャングの手下二人組みとか警部とその部下とかのおいしいキャラを印象に残るように描いてくれなかったのが不満。まあ一番の不満は明らかにやおい心が刺激されるシチュエーションなのに主役二人のルックスが微妙なせいで萌えられなかったってことなのだけど。
『サイン』はギリギリのところで意外に面白かった、という感じ。シャマランっていう人の監督作についての、『シックス・センス』も『アンブレイカブル』も面白いけど『サイン』はダメダメー、っていう評判があるのにも納得がいったけど、ミステリーサークルが話の導入になるって時点で個人的に激しくツボなのでどうにも。娘が「水が汚染されてる」とか言ってコップをいくつも取り替えるのとかもツボだ。なんか信仰の復活とかはお約束を踏襲しただけでどうでもよかったんじゃないかと思えるんだよなあ。今回も小規模ながらミステリ的なネタが出てきてるし。ストーリーはけっこうベタで退屈ながらものものしい演出によってその気にさせられる、という感じか。細部が色々とツボだった、と言うか、テーマ(なんてものがあるとしたら)を無視すればけっこう泣ける話だった……? と疑問形にしておく。