双葉双一『ママレードパイのかわいい食事』

この人のCDは初めて聴いたけど、何だかはまりそうで怖い。「物凄く変で一種不快な声」+「メロディーはわりと普通だけど歌詞が怪しい曲」の組み合わせのバランスが絶妙で、慣れてくると癒し系な感じに思えてくるかも。と言うか、もう既にこれを聴くと微妙に安らぐ自分が。。。やばいなあ。マイフェイバリット徳永憲にちょっと似てるのがいけない。
名前が出たついでに徳永憲と比べてみると、徳永憲が「キモい」+「いじわる」+「やる気なし」+「ちょびっとセンチメンタル」であるならばこの双葉双一という人は、「キモい」+「かわいい」+「グロテスク」+「ちょびっとセンチメンタル」であると言えそう。徳永憲が適当に煙に巻いて見せるのに対して、双葉双一はキモカワグロテスクで迫ると。「私がかじっているのは/リンゴのように見えますが 実はじゃがいもなんです」っていう歌詞に象徴されるような、耳に優しいグロテスクがこの人の持ち味だと見た。
好きな曲は「Welcome to my show」「わたしの人魚姫2」あたりかな。「Welcome to my show」はオープニングチューンとして完璧なヘンさ。「わたしの人魚姫2」は妙なセンチメンタリズムがもにょーんって出てて良い。あの子が座ってた籐椅子のために作曲したりしちゃうだろうさ、そりゃ。