アダム・ジョンソン『トラウマ・プレート』

自分や周りがどうにも病んじゃってる人達がそれでも人間らしくふらふらさ迷ってしまうお話×9の短編集。僕が気に入ったのは「ティーン・スナイパー」や「死の衛星カッシーニ」あたりのボーイ・ミーツ・ガールもの。特に「死の衛星カッシーニ」のラストシーンは徹底的に爽やかでいい。やっぱり男の子は勃起しないとな。
集中際立ってSF風味の強い「カナダノート」の馬鹿馬鹿しさ、呆気無さ、その中にいつまでも残る輝きを懐かしむ、ってな趣きもいい。