ジョナサン・サフラン・フォア『エブリシング・イズ・イルミネイテッド』

これはちょっと打ちのめされちゃったなあ。ある種のショック小説か。『隣の家の少女』とか『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』みたいな、予見可能だからこそオチのヒドさがドーン!な話っぽくもあるのだけど、そうでもないかも。だってここまで書くとは思ってなかったし。片方はあくまでユーモラスに切なく、もう片方はやたらに象徴的で悲劇的で……な二つの小説のやり取りが次第に一つの不穏なオチに向かっていく様は目が離せなくて、釘付けになる。傑作じゃないだろうか。
ちなみにこの小説、リーヴ・シュレイバー監督(!)、イライジャ・ウッド主演(!)で映画化も決定、既に撮り終わっている模様です*1。日本でも公開してくれなかったら、化けて出る。すごく楽しみ。