バンジージャンプする

雨の日に相合傘をして巡り合った二人。彼は彼女の周りをウロウロし、不器用ながら想いを伝えてゆく。だが、彼が旅立つ日、彼女は約束通り見送りには来なかった……。時は流れ、教師として働く彼は、ある男子生徒に眼を留めるが……というお話。
映画が終盤まで(一応)秘密にしていることを思いっきりバラしてるあの予告編はマズい。ということで、上のあらすじ紹介はなるべくボカして書いてみました。いやー、これはすごい映画だ。前半三分の一くらいが普通のラブコメで、そこから先はシリアス学園やおいになってしまうというヘンテコ作。でもこの映画がすごいのは、あんだけやおい的に美味しいシチュエーションを押さえておきながら、(ゲイ向け)ゲイ映画でも(女性向け)やおい映画でもなく、一般向けラブストーリーとして話を着地させたところでしょう。ああいう風に二人の“再会”を見せたことからもその志向は明らか。あくまで韓国映画お得意の「時空を超えたラブストーリー」の変形として、その枠内できっちり泣かせてくれるし、断崖から見える風景を始め綺麗な映像も盛りだくさんなので満足。
主演のイ・ビョンホンはこういうダサめで純朴な役だととても映える。と言うか、カメラはこの人ばかり執拗に映すので他の役者についてあまり言うことがない。