マイケル・スレイド『髑髏島の惨劇』

切り裂きジャックだのタロットカードだのが絡んだサイコキラーによる連続殺人が大陸で起きてる間、髑髏島で行われた“ミステリ作家さん大集合・ミステリーツアー!”では血も凍る猟奇連続殺人が発生!一人ずつ死んでゆく作家達!しかも、この二つの事件には関連が……!?というお話。
いやー長かった。久しぶりに王道な「孤島モノ」が読めるのかと思ったら前半のサイコ・サスペンス部分が長い長い。このへんで前述の切り裂きジャック云々の薀蓄が語られるのだけど、さっぱり興味を引かないわりに妙にねちっこい書き方のせいで酷く退屈。面白く読めたのはラスト100ページあたりからでした(全体の約7分の1)。本格ヲタク達の薀蓄垂れ流しとかしつこいグロ描写とか、そういう新本格っぽいの好きなはずなんだけどなあ。どうして楽しめなかったんだろう。意外性に欠けるラストのせいか。
個人的に一番面白かったのはフランクレン女史の死に様。あんな死に方はしたくないものだ。あと、チャンドラー萌えーとかクレイヴン萌えーとか言っておけばいいのかな?とも思ったが実際の所全然萌えてないので嘘はつけない。