雁須磨子『のはらのはらの』

ときめきー。この作者のは『どいつもこいつも』を読んだことがあって、あれ好きなんだけど、ボーイズラブ物は初めてですさ。しかし西戸崎が糸島にどんどん惚れていく過程はほんとにときめく。「恋 だ 恋 です」っていう文字が出てくるタイミングなんか最高。だってああいうときに好きだって思うもんじゃないか!
でも逆に言えば両想いになった以降がいまいち面白くないって言うか、もうちょっとゆっくり長めに書いて欲しかった感じなのだけど。しかし純情な男子高生二人があれこれ逡巡する様はとても可愛らしくて、よろしい。セリフによくツッコミが入るとこなんかいかにもそういう感じ。