サウンド・オブ・サンダー

ちょ、ひどすぎる。本来必要な制作費の半分くらいで頑張っちゃったとしか思えない雑な画面に口あんぐり。室内のシーンはまだしも、一歩屋外に出るとCG安すぎブルーバックばればれで悲惨な有り様。後半はそのへん誤魔化すためにずっと夜の場面だし。歴史改変の影響で出て来る変な生き物達のデザインもなあ。マンドリルと小型肉食恐竜のハイブリッドみたいなアレはもうちょっとカッコよくならなかったのか。それと、あのしょぼいタイムマシンは許せない。あれなら『タイムライン』のタイムマシンのほうが数倍マシだぜ。
というわけでお話以前にツッコむポイントがありすぎるものの、脚本にも一つツッコんでおくと、死人が出る際に愁嘆場が発生するときとしないときの落差が激しすぎ。こいつらは何故途中から仲間が欠けるのを気にしなくなったんだ、と思ってしまった。
キャストは全員可哀想な限り。一番哀れなのはベン・キングスレーで、映画全体の安っぽさと競い合うかのような安っぽい演技が痛々しくてならなかった。こんなZ級映画に違和感なく溶け込んでしまうキャサリン・マコーマックもヤバい。一番まともに見えたのは主演のエドワード・バーンズなんだが、もしかしたらこの人は単にやる気がなかったのか。