2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ムック企画『1億3000万人のミステリー』一般読者アンケート

面白そう。回答してみたらいかがですか、と誰にともなく。

ロック・ユー!

おお、これは収穫。全然期待してなかったけど、面白いじゃないか。仲間を集めて勝ち進むRPGみたいな感じがいい方向に作用してる。パーティーの和気藹々さが微笑ましくて爽やかで、いいなあ。中世ヨーロッパの話なのに劇中に脈絡なく現代的モチーフが紛れ…

歌野晶午『ブードゥー・チャイルド』

まあ、ウタノですね。伏線の万遍ないばら撒き方なんかは『葉桜』に通ずるものを感じてちょっとときめきだ。文体の泥臭さとか脳天気なキャラ描写で曇って見えちゃうけど、このウタノって人はやはりかなり計算し尽くされた本格ミステリを書く人なんじゃないか…

猟奇的な彼女

コメディ部分は一部を除いて全然笑えないし面白くないし音楽は古臭すぎるしで前半はちょっときついのだけど、中盤以降から怒涛のようにラブコメのお約束イベントが連発!おお。そうそう、こういうベタな展開が見たかったんだ、僕は。彼女の誕生日とか、去っ…

クローン

なんだかよくわからんかったのであまり書くことがない……。当方SFには明るくない人間なのでフィリップ・K・ディックの原作「にせもの」はまあ読んだことないわけですが、どうやらこの映画、原作にかなり忠実らしいじゃないですか。へー。なんだか納得。だ…

小林泰三『家に棲むもの』

ホラー短編集。この作者の作としてはわりと薄味かな。収録作はもうちょっと少なくてもいいからそのぶん一編一編がもう少し長かったら良かったかも。この長さだとちょっと物足りない。でも、顔にこんにゃくをずりずり押し付けてくるようなイヤーな読み心地は…

新刊情報他

・03/上 霞流一『ウサギの乱(RUN)』講談社ノベルス もしかして講談社ノベルスから出すの初めてか。おめでとう。 ・うえやなぎまさひこのラジオに今度歌野晶午が出るらしい、とか。 id:mauさんのところで知りました。2月第一週だそうですよ。 ・この錯視絵…

ノー・ルッキング・バック

なんとも地味な映画でした。ラブコメは好きなんだけどこういう落ち着いた恋愛映画って苦手かも。いや、この映画がどうも面白く感じられなかったのは結局のところ恋愛映画ですらなさそうだからかな。田舎住まいで30過ぎ独身の女主人公が誠実だけどときめか…

谺健二『星の牢獄』(背景色でのネタバレ含)

期待が集まる谺たんの新刊。これ、途中まではとっても面白く期待を持たせる感じなのだ。だって、谺健二の館モノでしかも探偵役が宇宙人だっつーんだから否が応でも期待が高まるってもんでしょう。さらに、密室(?)殺人に見立て殺人なんかもあったりで、そ…

着信アリ

まあ面白かった、と言っていいかな。『リング』以来のジャパニーズ・ホラーの系譜に連なる正統なホラー映画の筋立てにそこかしこでジャンクホラーな要素を混ぜてバランスが悪くなってるように思うのだけど、そこが面白いのかも。一番面白かったのは終盤主人…

メフィ関連他

・浅暮三文の『10センチの空』が中2の教科書に載るかも、という話。「教科書と辞書でおなじみのS社」の教科書らしいけど……三省堂か? ・蘇部健一『ふつうの学校(2)』が2/17発売決定!だそうで。わーい。蘇部たーん。 ・長谷川町蔵氏の『バレットモ…

桐生祐狩『剣の門』(背景色でのネタバレ含)

おお、これはとんでもない。まさにジェットコースターな読み心地。序盤、登場人物ほぼ全員の天井知らずな情緒不安定(ヒス持ち)さから来る異常なテンションに引っ張られてあれよあれよと言う間に流されて読んでたら、中盤あたりから今度は予想外のトンデモ…

小川一水『第六大陸』

全2巻完結という形なのですが、両方読んだので一緒に感想を。 んー、スターロードのネタはいらなかったかもね。あそこでちょっと冷めた。とは言え、僕の趣味からは結構外れてるものの最後までとても面白く読めてしまった。リーダビリティは抜群ですな。きっ…

ジャスティス

あれ、もしかして自分、場合によっちゃコリン・ファレルにも萌えるかもしれない。コリン・ファレル(の顔)のことは嫌いでいようと思ってたのに……。で、それに関係して、この映画の問題点の一つはコリン・ファレル萌え映画になりきれてない所にあるんじゃな…

タイムライン

無駄にデカい画面で観て来た。えー、なんだか展開が急すぎて、これって予告編とかダイジェスト版の類かって感じでした。いつまでも「前置き」を見せられてるような感覚で……さあ、ここからが本題だぞ、腰を据えて観よう、って気持ちに最後までなれないと言う…

web

・2003年度GooBoo本格ミステリベストセレクション 国内編のみ発表。僕も投票しました。結果は、んー、わりと無難に落ち着いた感じ。ベスト本格作家賞が柄刀たんだそうで。おめでとう。 ・書評Wiki 「書評リンク」も面白かったんだけど、これはもっと面白くな…

陽だまりのグラウンド

邦題はいかにも嫌な感じだけど中身はそれほどでもない。まあ、あのチビの子供及び途中でチーム外された子に関する扱いについては若干不愉快さがないこともないけど。それにしてもラストあんなにはしょっちゃうと前述のようなこの映画の持つ嫌な感じの構造が…

エリス・ピーターズ『聖女の遺骨求む』

修道士カドフェルシリーズに手を出してみた。これはその一作目。 んー、あんまり印象に残るものがないなあ。意外な犯人も独創的なトリックもないのは別にいいのだけど、裏表紙のあらすじから想像していたようなサスペンスフルな雰囲気もないし。いや、のどか…

新刊情報チェック

01/30 中島望「ハイブリッド・アーマー」ハルキノベルス 02/12 (作者不明だけどたぶん)柄刀一「殺意は青列車が乗せて」祥伝社ノン・ノベルちなみに柄刀たんと言えば『殺意は砂糖の右側に』が文庫落ちしたので読むといいよ。鯨の『なみだ研究所へようこそ!…

ワイルド・スピード(背景色でのネタバレ含)

これはきっと映画館で見るべきだったんだろうなあ、と。それでも二場面くらいあるマンガ風のカーレースシーンにはかなり迫力を感じた。ニトロ速い!とか思わされてしまったよ。これは成功してるんじゃないか。 キャラモノとしてはあんまり趣味じゃないものの…

東川篤哉『学ばない探偵たちの学園』(背景色でのネタバレ含)

東川篤哉の学園物新シリーズ(になるんだよな、勿論)第一作。学園物ともなるともう僕はキャラクター小説としての側面がとっても気になっちゃうわけで、これに関しては「まるでオリJUNE*1みたいなキャラ配置だな」と思いました。おかげで読み始めはかなりの…

アイス・ストーム

えーと、二つの家族の関係がどんどんこじれていくんだけど、みんな気づかないふりして修復を先延ばしにしてたら思わぬバチが当たってしまいました、って話?面白いけど地味だな。そこがいいんだろうけど。もう少し映像的に妙なシーンがあったほうが好きかも…

バレットモンク

あれ、今日って公開初日か。まあツッコミ所しかないような映画であることは事前に知った上で観に行ったので、別になんとも。僕はショーン・ウィリアム・スコットが見れたので満足です。ショーンだいぶ体格良くなったなあ。なよっちい役とかもうやれないんじ…

ウィズ・ユー

またケビン・ベーコンを見てしまった……。何かの呪いか。とりあえずどうということもない映画ですな。知的障害を持った青年と少女の心の交流の話、というあらすじから想像できる範囲を一歩も出てないし、かと言ってしっかり王道を押さえているというわけでも…

横山秀夫『第三の時効』

横山秀夫初読み。読む前の印象どおり地味だけど、リーダビリティはちゃんとある。すらすら読めます。ジャンルとしては警察小説ということになるんだろうけど、その中でも僕なんかはキャラクター小説としての側面が気になるわけで、そこらへんわりと気に入っ…

仄暗い水の底から

引っかかる部分はあるけど悪くない。ウェルメイドなホラーをやろうとしてる姿勢がまず好ましいしなあ。そのウェルメイドな感じを出そうとしてるクライマックス(エレベーターのとこ)はいささか強引な展開でついていけなかったりするんだけど、それほど困惑…

松尾由美『銀杏坂』

超常現象絡みの事件を追う刑事を主人公にした連作ミステリ短編集。小粒ながら一応本格ミステリしてる。まあ、本格ミステリ要素を期待するとかなり物足りないと思うけど。日常の謎派にありがちなベタベタした感じがなくほのぼのとしてるのが良いところ。最後…

デッドコースター

『ファイナル・デスティネーション』(→感想)の続編。ウキウキしながら楽しく見られる映画ではあるのだけど、前作よりはそれでも少し落ちるかな。主人公とそのパートナーの結びつきが前作に比べてだいぶ弱いこともあって、主人公の行動にあまり悲壮感が漂わ…

うずまき

あんま映画っぽくないですね。ストーリーはあってないようなものだし。役者のセリフは意図的に棒読みだったりするし。まあビジュアルを見せたかったんだろうな。確かにビジュアルの面はそんなに趣味じゃないにしても素敵な部分があるかも。町並みの造形がな…

らせん

これはつまらんかも。と言うか、『リング』と監督違うんですね。知らなかった。リングがわりと王道なホラーだったのに対してこっちのストーリーはちょっと理系的要素が入った『パラサイト・イヴ』風。『パラサイト・イヴ』のミトコンドリアがうんちゃらーっ…